先月までプレマメッタスクールで約3か月間にわたり私たちと一緒に活動をしてくれた日本人女性、植村さんから感想をいただきました。
彼女のおかげで、私たちも多くの事を学ぶことができました。
またお会いする日を楽しみにしています。
この場所で過ごした3ヶ月間
この3ヶ月間は私にとって、短くとも濃密で特別な時間となりました。日本にいた頃の忙しく慌ただしい日々と距離を置いて、自分の背景をまっさらにしたところから始まっています。
学校のボランティア活動の中では、日本の児童館の子どもたちとスカイプで話そう企画、屋上にランゴリを描こう企画、日本の食べ物から日本語を知る講座、毎日の食事づくりをさせていただきました。企画や活動を充実させることができたのは、オーナーさん、先生、子どもたち、家族の皆、訪れたサポーターさん、ゲストの方が快く受け入れ、たくさんの協力をしてくださったからです。日本で過ごす自分とは違って、今しかできないと思いながら、企画に積極的に取り組めました。
子どもたちがみせてくれたキラキラした表情やそれぞれのランゴリには、主体的に参加してくれたことが現れていると、感じています。
私の1日は、子どもたちと共に目覚め、お風呂に入り、洗濯をし、ヤシの木の間から登る朝日や、畑仕事をする家族の姿を眺めながら、なんて美しいのだろうと思いを馳せることから始まりました。そして、皆と挨拶を交わし、調理をし、掃除をし、食事をし、話し、笑い、絵を描き、遊び、寝る、そんな毎日でした。迎えいれてくださったご家族、ゲスト、サポーターさん、学校に通う子どもたちがいつも側にいました。子どもたちは私のことをどんなときも気にかけてくれていました。お客さんというより、家族として接してくれていました。
おいしいといって皆で食べる食事の時、いつまでも続くくらい大声で笑っている時、けんかして泣きながら堪えている時、おなかを空かせて野菜を収穫しに行く時、もらったお菓子を皆で食べようと分けてくれる時、子どもたちが絵を描くことに夢中して時間を忘れている時、夜遅くまで懸命に勉強に励む時、歌ってダンスをする時、掃除をしなければと勢いよくほうきがけする時、お母さんのように年下の子の話を聞く時、明日はお出かけするからワクワクして眠れない時、ひとつひとつの時を思い出すだけで、恋しくなります。その瞬間のできごとは、その時にしか味わえない貴重な時間です。そう思いながら1日1日を過ごせました。1年後2年後に、ここへ会いに来られたら、きっとみんなは大きくなって、外見や生活はどんどん変化しているんだろうなと、想像しています。変化していくことも、変化しないことも楽しみにしています。
今後、日本にいてもできること、日本にいるからこそできることを考えたいです。私の中にはここで過ごした日々そのものが記憶として、いつもどこかに存在していると思います。この場所で感じたこと、チャレンジしたこと、出会った人々の生き様はこれからの自分自身の歩みの始まりになると思っています。
お世話になった皆様、ほんとうにありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。
植村美奈都
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